バイオ燃料とは何か
燃料というのは、人間がコントロールできる何らかの化学的・物理的反応により、熱や動力や電気をはじめとしたエネルギーを取り出す元になる物質です。
大半は化学反応ですが、核分裂や核融合のような物理的物質変化を含む場合も多いようです。
ただし、核融合が起き、太陽電池や植物の光合成などの基礎となる太陽そのものは、人間が反応をコントロールしているわけではないので、燃料とはいいません。
水力は人間がコントロールしていますが、あくまで位置エネルギーの利用であり、物質変化は伴わないので燃料には通常含めません。
花火は人間がコントロールする化学反応ですが、エネルギーを取り出すことが目的ではないので、やはり燃料とはいえないでしょう。
燃料の「燃」の字に注目すると、燃える、つまり酸素と激しく結合して光や熱を発することが必須のようにも感じられます。
確かに典型的な燃料利用形態である石油ストーブやガスストーブはその通りです。
ガソリンエンジンは爆発のエネルギーで機械的な往復運動、さらには回転運動を得ます。
しかしながら燃料電池などにおいては、反応熱は確かに発生しますが、その熱でタービンを回すわけではありません。
簡単にいえば水素と酸素の化学反応から直接電子の流れを作り出しています。
つまり燃料とは、核分裂や核融合など若干の例外を別とすれば、燃焼を具組む「化学反応」によってエネルギーを取り出すことのできる物質といえます。
産業革命以来、人類のエネルギーを支えてきたのは、石炭、石油、天然ガスといった化石燃料が中心だったといってもいいでしょう。
これらも化学反応によってエネルギー(直接的には熱が多いがそれをさまざまな形に変換可能)が生じます。
バイオ燃料というのは、植物を中心にした生物を利用することで、その代替となる化学反応を引き起こす物質や現象のことです。
裏山の薪を燃やして暖を取るというのは、伝統的なバイオ燃料ですが、それを発展させた技術が現在世界的に脚光をあびているのです。
なお、バイオ燃料はバイオマスと呼ばれることもあります。
本来バイオマスとは、ある生物種が地球あるいは地域で占める体積の総量のことを指します。
しかし近年は「バイオ燃料」の意味そのもので使われることが多く、本資料でもそれを踏襲します。
